ビジョンがない時は?
From:小川忠洋
西宮のプライベートオフィスより、、、
今日は社員総会。
ウチでは年に二回、全従業員を集めて社員総会ってのをやってるんだ。そこで、まぁ「今年はどうしていきましょうね」みたいな話をするわけだけど、、、
これがねぇ〜
今までいろんなセミナーやら講演をしたけど、そのどれよりも緊張するし、難しいんだよね。自社で開催したのもあるし、他社のに呼ばれたのもあるし、10人くらいのもあれば、数百人のだってある。
けどね。何よりこれが一番、嫌(笑)
今日も、朝から何か妙な緊張感があるし…
なんでこんなに緊張するかって言うと、やっぱり社長としては、会社のビジョンみたいなものを従業員のみんなに示さないといけないわけでしょう?それって、言うのは簡単だけど、実際には、めちゃめちゃ難しいよね。
会社の未来を考えるわけだから…
これが、キャッシュフローとか安定してなくて、生き残ることだけが目標だったら、何の問題もない。誰もがその目的、目標を理解しているからね。
でも、そのカネ回りがそれなりに安定して、パターンみたいなのがつかめて、そして、これから会社をもっと成長させたい、、、
ってなったら、やっぱり会社の将来のビジョンみたいなのを従業員に語る必要がある。
でさ、生まれついてのビジョナリーだったらいいよ。常に将来の(無茶な)ビジョンの事を考えてるんだろうから、それを、みんなに言って盛り上げればいいだけでしょ(笑)
でも、普通の生まれの普通の凡人にとっては、ビジョンなんか持ってないわけよね…
ビジョンなんてそもそも持ってないんだけど、会社のリーダーとしてはビジョンを提示する必要があると、、、とても難しい仕事じゃないですかッ!!
だからね。毎回、緊張するんだよね。ビジョンなんか持たずに日々、仕事してるわけだから(^^ゞ
それが突然、ビジョン語ってください、、、とか言われる辛さ。社長にしか分からないよね。でも、ここがとっても大切な事。
会社を成長させるためには、社長は、というかリーダーは、率いる人たちに向かって、ビジョンを語らなければいけない。自分の言う方向に行けば、未来はとても明るいんだ!こんな事が実現できるんだ!って事を、みんなに伝えないといけない。
そうじゃないと、組織は崩壊してしまうだろう。まぁ、崩壊みたいな大げさな事にはならなくても、リーダーについてくる人は、一人一人と減っていくだろう。(しかも、優秀な人材から順番に減っていく)
なので、組織を率いる社長は、ビジョンを持って率いないといけない。
例え、自分自身がそんなこと持ってないとしても!
たとえ自分自身がビジョンなんかないとしても、
(大抵の人はないと思う)それを探さないといけない。
そう。意図的に、ビジョンを探さないといけない。これは、社長の重要な『仕事』だと思った方がいい。
会社を大きくするために、社長が優先すべき仕事はトラブルの仲裁でもなければ商品を作ることや顧客対応でもない。
組織を強くし、組織を率いることだ。
そして、そのためには、ビジョンが必要だ。だから、「おれ、ビジョンなんかないんだよね」なんてのは言い訳にしかならない。持ってなくて当たり前。探すのが「社長の仕事」だと心得ないといけない。
そしてその仕事は、委任が効かない。部下に「ビジョン探しといて」なんてお任せすることはできない。社長自身の専任事項なのだ。
だから、どんなに頭が真っ白でも、まずははじめないといけない。ビジョンを描くためには、社長は「現在」ではなく「未来」を見ないといけない。
社員がどんな話をしている、会社でどんなトラブルが起きている、、、
という「現在」のことじゃなく、
この商品は10年後どうなるか?
この会社は10年後どうなるか?
この業界は10年後どうなるか?
という事を考えないといけない。
ぶっちゃけこれはいくら考えても、目の前の売上・利益に一銭も貢献しない。なので、最初は仕事をしている気がしないだろう。めっちゃ生産性の低い時間だと思うかもしれない…
でも、長期的に見れば、こういう時間こそが社長にしかできない、リーダーにしかできない、あなたにしかできない、とってもとっても生産性の高い仕事なんだ。
そして、少しでも未来の輪郭が見えたら、それを社員に向かって話してみよう。
「社長がまたバカなこと言ってる」
と思われてもかまわない。社長の考えることは社長にしか分からないもの。みんなに分かってもらって共感して欲しいなんて贅沢は捨てた方が良い。社長は孤独だ。
誰かに語ることによって、その未来は少しずつ、明確になり、少しずつ形作られていく。
そして何度も何度もそれをくり返すうち、それがホンモノの未来図になり、「かもしれない」と半信半疑だった自分が
その未来を信じて、それに突き進む力を持つようになっているだろう。
その時、あなたは凡人からビジョナリーになる。
全てのビジョンが達成できるとは限らない。しかし、ぼくらのようなリーダーがビジョンを追いかけなければ、日本社会は衰退してしまうだろう。
ビジョナリーになろう。
チャレンジしよう。
失敗しても、大きなチャレンジした人間は小さい成功で満足する人間よりも、とっっってもカッコイイ。
ーおがわ