習慣 2018/06/01

ブレイクスルーをもたらすスワイプの方法


From:北岡秀紀

お客さんに来店してもらうタイプのビジネスをしている会社の話。

ひとりのお客さんが遅刻をすると、そのあとに来店してもらうお客さんに迷惑がかかります。
一方で、次のお客さんが来たからと遅刻したお客さんとの商談を切り上げると、このお客さんに十分な説明ができません。
その結果、会社からしても成約率が大きく落ちます。

遅刻は誰にとっても得がない状態になります。
そこで、前日や当日に確認のLINEを入れるなど、様々な施策を実施しましたが思ったほど効果があがりませんでした。

が、私のセミナーに参加されて、ある施策を試したところ遅刻者の数が激減したのです。


遅刻者が激減した施策とは?


その施策とは…中途半端な時間を開始時間にすること。

普通なら、来店時間を15時だとか17時、または13時30分というようにキリのいい時間に設定すると思います。
それを15時10分開始、13時40分開始という風に中途半端な時間を開始時間に設定しました。

これが効果抜群。結果、8割以上の遅刻が減ったのです。

こんな風に話すと、私がこの社長のためにこのコロンブスの卵的なアイデアを提案したように見えますが…

実は違います。
単に私がセミナーで「13時2分まで休憩しましょう」などと言っていたのを疑問に感じて、それはなぜなのか?を聞いて来ただけでした。

中途半端な時間まで休憩を取るのはセミナー講師の間では有名な手法です。
中途半端な時間を設定することで受講生が時間を守ってくれやすくなります。
おそらく中途半端な時間ほど意識してしまうからだと思われます。

彼はそれを聞いて、自分のビジネスに応用しただけでした。


借用の3ステップ


セールスライティング的に言えば、スワイプ(借用)したわけです。
ただ、セールスライティングと違うのは、スワイプファイルがあるわけではない、ということ。

なので、そのまま借用することはできません。
ちょっと大きく分けると3つのステップを踏むことが必要です。


STEP1.なぜこの施策が取られているのか?を考える
→今回の例で言えば「なぜ中途半端な時間に設定したのか?」と疑問を感じる

STEP2.施策の本当の狙いを調べる
→今回の例では、その疑問をすぐに講師にぶつけること

STEP3.それをスワイプして自分のビジネスに取り込むこと
→今回の例では、お客さんの遅刻を減らすことにつかうこと


要は、他のビジネスを見て「あ、これが使える!」というヒラメキが必要だということです。
言ってしまえば簡単なことなんですが…正直なかなか難しい。

けれど、できた時のインパクトはとても大きいです。

じゃあ、どうやればできるようになるのか?

正直、こうやればうまくいくという簡単なメソッドはありません。

が、普段から他のビジネスの細かなところを見るようにする。
そして、疑問に感じたら調べる。
上記のSTEPでいくと、1と2。
このクセをつけることしかありません。

-北岡秀紀

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