社長の仕事術 2017/09/27

あなたの意思決定を歪める意外な要素


From:北岡秀紀

「ビジネスに失敗して、周りの人に『アノ人、失敗したんだね』と言われたくない」
この言葉を取れたら、まず100%契約が決まる。

小規模ビジネス向けのコンサルタントの言葉です。

そして、ちょっと別の話。

飲食店経営の社長。
彼は多店舗展開をし続け10何店舗まで広げました。内情をみると店舗を増やした分、売上は増加したけれど、利益は極小。キャッシュフローは火の車、の状態でした。
にもかかわらず、店舗展開を止められませんでした。

彼は、古い友人から「すごい!」と言われ、小さな地方都市ですから「●●さんは(この地方の)成功者」と持ち上げられ、それが気持ちよくて仕方なかったからです。

2店舗まで減らすと、年収が倍になり、利益が残ることを客観的に数字で示しましたが…
お店を閉める決断をするのに、なんと!1年もかかりました。

あなたのことなんて誰も興味がない

こういうストーリーを聞くと、客観的には「バカじゃないの??」と思えるかもしれません。
が、周りの目はこれほどまでに影響があります。
合理的でない行動でビジネスを知らずに破壊してしまっている例は数限りなくあります。
あなたも少なからずやってしまっている可能性が大です。

例えば、一度言ったことだからやめられない、という経験ってあるはず。
これも人の目を気にしているからこそ。

でも、改めてよく考えれば…
あなたがいくら失敗しても、他の人は何の興味もありません。

暴言を吐いたICレコーダーが残っていても、久々に会見をするまでもう覚えていなかったですよね?

そして、あなたの失敗は暴言騒動ほど好奇の目に晒されるような面白いネタでもありません。
「あの人、失敗したんだって」と言われても、単なる酒のアテで終わりますし、数日もすれば覚えていません。

しかも、失敗しても再度やり直せば済みます。
やり直して成功した方が面白いサクセストーリーになります。
そして、カムバックすれば彼らが笑っていたとしても手のひらを返して戻ってきます。

そう、その程度の浅〜い関係の目を気にしても仕方ありません。
家族はともかくそれ以外は、所詮他人です。社員であっても、です。

そんなに人の目を気にしなくてもいいと思うんですが…

人の目を気にするという染み付いたクセはなかなか抜けません。
が、ことあるたびに「他人は他人」と考えるようにすれば、他人の目に意思決定が歪められることは大きく減っていきます。

-北岡秀紀

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