「ビジネスが楽しい!」は本当か?
From:北岡秀紀
ビジネスが楽しくて仕方がない。
だから、寝る間も休みもなく働いている。
こう言う社長って多いですよね。
やりたいことをやれて、しかも、それでご飯が食べられるわけですから、めちゃくちゃステキなことですよね。
・・・ただし、それが本音だったらの話ですが。
イソップの『酸っぱいブドウ』の話ってご存知ですか?
Wikipediaからあらすじを抜粋すると…
お腹を空かせた狐は、たわわに実ったおいしそうな葡萄を見つけた。食べようとして懸命に跳び上がるが、実はどれも葡萄の木の高い所にあって届かない。何度跳んでも届くことは無く、狐は、怒りと悔しさから「どうせこんな葡萄は酸っぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか」と負け惜しみの言葉を吐き捨てるように残して去っていった。
というもの。
これ心理学では、防衛機能のひとつで「合理化」と呼ばれます。
もっと簡単に言えば「言い訳」ですよね。
それ、言わされてない?
さて、冒頭の仕事が楽しい発言に戻りましょう。
それは本当に心から言っているのでしょうか?それとも言い訳で言っているのでしょうか?
売上が足りない…
自分がいなければ会社が回らない(気がしている)…
スタッフを雇えないから自分でやる…
否が応でも「働かなければならない」から働いてる。
それを合理化するために「仕事が楽しい」発言をしている社長はかなり多いです。
そして、恐ろしいことに、それを無意識でやっているのです。
だから、本人も心の底から仕事が楽しいと本気で言っているつもりなのです。
いや、「仕事に言わされている」という方が正しいでしょうか。
けれど、仕事が楽しい発言していた社長が、十分な時間とお金を得た瞬間、
仕事を休み始めるわけです(笑)
ここで本人も初めて本音でなかったことに気づくわけです。
自分の意志で選択しよう
ポイントはお金だけでなく時間も十分に得ることです。
たくさんのお金を稼いでも、自分がいないと稼げない(と思い込んでいる)うちは「働かなければならない」と合理化しようとします。
だから、お金の面だけでなく、働く時間も自分で選択できるようにすべきです。
その結果、もっと働きたいと思えば本当に「仕事が楽しい」と言えます。
私が多くの「仕事が楽しい」的な発言をする社長に違和感を感じるのは、まさにこの部分。
やらざるを得ないこと(MUST)を「楽しい」って、自分の意志で選択していることになりません。
やらなくてもいい状態になってやりたいと思うことが、本当の意味の「楽しい」じゃないでしょうか?
この話をすると「本人が『楽しい』と思っているなら、それでいいじゃないか」という反論が返ってきます。
けれど、起業した理由には「自分で自分の人生を選択できるようにすること」は必ず含まれているはず。
ならば、合理化、言い訳で「楽しい」と思わざるを得ない状態って、おかしいと思わないことの方が異常です。
-北岡秀紀
追伸
ちなみに私は…
仕事は大好きです。
けれど、遊びも大好き。
欲張りな性分なもので。。。
ひとつのことを極めるような人もステキだと思います。
けれど、いろいろなことを楽しんでいるような趣味人の方が私は好みです。
だから「大統領のように働き、王様のように遊ぶ」を地でいけるような人になりたい、と思っています。
なので、人よりは遊んでいますが、イメージほど遊んでばかりでもありませんよ、念のため。
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