習慣 2017/07/05

失敗に打ち勝て

最近読んだ記事によると、アメリカ人はより長時間働いているそうだ。
「より長く」とは、誰と比べてだろうか?

我々の両親よりも長くということだろうか?
祖父母達よりも長くということだろうか?
彼らは食卓に食べ物を乗せ我々に教育を与えるために1日10-12時間、週に5-6日働いていた。

医者やトップセールスマン役員や弁護士達よりも長くということだろうか?彼らでも、週40時間働いている人はいるはずだ。

あなたが平均的な給料に満足していないのなら平均以上の努力をしなければいけない。家族に人よりも良い生活をさせてあげたいならその唯一の道は仕事をすることだ。それも勤勉に。そのような仕事は時として、ハーバード大学の求職情報には載っていないアルバイトの職だということもあり得る。

勤勉に働くというのは、悪いことではない。もちろん、天賦の才能でも違いをもたらせるだろう。しかし「天賦の才能」だけで努力をしていない素人の野球のバッターなど、努力を重ねたプロのピッチャーの投球を何度も受ければすぐに手は血まみれになってしまうだろう。

外科医に聞いてみると良い。医学部時代からの10年間、どれくらい睡眠をとったか、と。

プロピアニストに聞いてみると良い。40分の協奏曲を暗譜するのに、どれくらい時間がかかるのか、と。

これらは、魔法では起こり得ない。成功のためには鉄の意志と勤勉な努力が必要なのだ。

勤勉に働けば働くほど、幸運に恵まれやすくなる。例えば、ミルクシェイクマシンを売っていた起業家のレイ・クロック。
クロックは、なぜカリフォルニア州サンバーナーディーノの店舗だけが突出して良い業績をあげているのか、疑問を持った。他の店舗ではマシンは2台で足りていたのに、この店舗だけは8台必要としていたのだ。

調べてみると、マクドナルドという名前の兄弟が店舗のドライブインの形状を変えたことで家族連れがより店舗に来やすくなったのだそうだ。大成功のこのモデルを、クロックは全米中に拡げ、マクドナルドの誕生となった。

彼は後に、自分の哲学としてこう記している。

「世界は才能ある失敗者で溢れている。 教育も充分足りている。 知性も能力も魅力もある。 しかし、なぜか成功できない。 欠けている材料こそが、成功と失敗の分かれ道だ。 それは必ず前に進むという「決意」である ー 」

あなたが満たすことのできるニーズのみを見出し、それを満たすまで決して辞めないこと。
ピルズベリー家のフィリップ・ピルズベリーは最高の食事とワインの知識を持っているとして世界中から高い評判を得ていた。と同時に、彼の部下や同僚たちからはどんな仕事でも進んでやる男、という評判を得ていた。それこそが重要なのだ。

私の友人が、彼の同僚について話してくれた。

その男はナチスの大量虐殺を生き延びた人で現在は70代だそうだ。
20代の時にナチスに捕らえられ、8回脱出を試みた。ついにアメリカに逃亡した時の所持金は5ドル。教育もなく、英語も話せなかった。彼は製図技師になり、その後建築家になった。金銭的にも成功し、楽観主義の力の生き証人となっている。

あなたはいつでも、自分を憐れむ方法を見つけることができるだろう。
しかし、そこに落ちてはいけない。あなたの状況を可哀想…などと思うのは、あなた以外には誰もいない。そして誰も何もしてくれないだろう。

人生で訪れる機会は、耐え難い困難、絶望的な状況と扮してあなたの前に現れる。それを克服できない理由は何千でも思いつくだろう。そのうちのどの理由をも語った瞬間あなたの失敗は保証される。そうしてはいけない。いかなるハンディキャップ、過去の失敗、運命、リソースの欠如であっても打ち勝つことのできないものなど
存在しないのだ。

ハービー・マッケイ
ベストセラー作家

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