マネジメント 2017/05/10

多くの人は迷ってしまっている

FROM:ピーター・センゲ
(「学習する組織」の著者。
マサチューセッツ工科大学で教鞭を執る。)


あなたにとって重要な結果を出す力を高めるもの。それが「学び」である。あなたは、自分が興味を持つものに対して探究心を持つはずだ。仕事に対しても、内から湧き出るモチベーションを発揮する必要がある。

ライフワークをするという気持ちで仕事に臨めば全てが変わるからだ。あなたにとって本当に大切なこととあなたが仕事でしていることがつながれば、仕事は全く異なる意味を持つようになる。あなたが仕事に意味をほとんど見いだせないとしたら、したくないことをしているのと同じだ。

あなたはしたいことを出来るだろうか?
あなたは自分のすべてを仕事に注ぎ込むことができるだろうか?

成功者を見てみると、彼らの目には、このような信念が宿っているのに気づくはずだ。

「もし本当に得意で好きなことをしているなら、 お金は副産物として自然についてくる。」

あなたが長期的に繁栄するためには、あなたは何らかの貢献をしなければいけない。多角的に貢献すればするほど、あなたはより繁栄することになる。

私たちは往々にして、何かを「正しくやる」ことに気を取られてしまい、創造力を失ってしまうことがある。創造力とは、努力に値するものである。ビジョンとは抽象的なものなので、あなたはビジョンを「完全には」達成できないだろう。進めば進むほど、自分は力不足だと感じてしまうことだろう。

創造的な緊張とは、自分がどこにたどり着きたいかについてビジョンを持ち、それに対して現在いる場所を正直に認め、そこにギャップがあることに気づくことで発揮される。創造的な緊張は、私たちに2つのものをもたらす。私たちの望む目的地と、今現在する現実を探求する力だ。

多くの人は、迷ってしまっている。自分が何をするべきか分からない。そして、ただこう感じている。

「私の役割はなんだろう? 私は何をするべきなんだろう?」

私たちは、自らをデザイナーであり、執事であり、教師であり、自らを鼓舞する存在として認識するべきではないだろうか。世界は大きく変わったが、私たちは変わっていないはずだ。私たちは、世界を形作る大きな力を与えられているにもかかわらず、私たちの知恵は増えていないように思える。であるならば、私たちの本当の仕事は、より良い世界を作ることであるはずだ。

そろそろ目を覚ます時だ。恐怖や心配事に麻痺してしまってはいけない。どのような変化をもたらすために私たちはここに存在しているのか?しっかり認識し、その変化を生み出して行こう。


ピーター・センゲ
「学習する組織」の著者。
マサチューセッツ工科大学で教鞭を執る。


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