「決断」を決断する。
FROM J.W. “Bill” Marriott, Jr.
私は人生の早い段階で重要な教訓を得た。それは「決断を決断する」という教訓である。若かった頃の私にとってのその意味合いは単に、敬虔ではないことをしない。タバコを吸わない。お酒を飲まない。ドラッグを吸わない。
…ということに過ぎなかった。
そこから発展し、私は家族を最優先にするようになった。その次に教会、ビジネスだ。そして決断したのだ。これは、誘惑に対する、そして優先順位に関する最後の決断だ、と。人生を通して身につけてしまった悪い習慣を変えることは、例として、心臓発作を予防する。それと同様、決断を決断することには仕事を超えた意味がある。そして健康、家族にも影響を与える。
トマス・カーライルはこう言った。
「人間は、沢山のことを議論しながら生きるのではなく、 何かを信じて生きるべし。」
決断を決断すると、人生は驚くほどシンプルになる。同じ問題を二度と考えなくて済むようになるのだ。決断したのだから、もう二度とそれについて議論をしたり問題や可能性についてあれこれ巡らせて時間やエネルギーを無駄にしなくていいのだ。
決断を決断すると、何か問題に直面した時にもゼロから始める必要がなくなる。既に答えを持っている状態から
始められるようになる。例えば、家族を第一優先とする、と決断したとしよう。これはあなたに喜びをもたらしてくれるだろう。私の最も幸せな時間は、妻のドナや子供・孫達と過ごした時間である。家族は、良い時も悪い時も、毎日のサポートの中心にいてくれる存在だ。共に笑い、共に祈り、落ち込んだ時は励まし合う。
現代の社会において存在する様々な誘惑に対して断固として「ノー」と言えるようになることで、あなたは充足感を得られるだろう。ノーと言うべきことに対してノーと言い続けるのは、この混沌とした世界においてもなお自分は本当に力を持っているんだ、という自信を与えてくれる。
私が心臓発作に見舞われた時、以下のことを学んだ。
「Aさんに対しての請求書を支払うために、 Bさんから強奪する」
というのは、危険な結果を伴うのだ。私は、「仕事中毒の自分を満たすために、 自分の健康から強奪していた」ことに気づいた。決断を決断することは、全員にとって簡単なことではないだろう。しかし、これはあなたを解放してくれる選択だ。私たち誰もが、共通の試練に直面している。それは「バランスを保つこと」である。
でも、求めれば、持っていたことを知らなかったよう才能を発見することができるかもしれない。想像もしていなかった強さを発見することができるかもしれない。そして、人生をかける価値のある夢を発見できるかもしれない。
J.W. “Bill” Marriott, Jr.
Marriott International
Executive Chairman / Chairman of the Board