真実の力
From:リー・ミルティア
今の世の中、真実はどれぐらい大切でしょうか?
セールスのためなら何を言ってもOK――
これはセールパーソン(私たちは皆そうです)が
している最大の誤解です。
まるで売ることが最終目的であり、世間にとっても、
時には自分たちにとっても、最終目的が真実より
大切であるかのようになってしまうことがあります。
商品やサービスの良い点と価値を見つけ、
見込み客に真実を語る――
これが私たちの仕事です。
あなたはどんな倫理観を持ってセールスしていますか?
ほどほどの倫理観で、顧客から代金をもらい、
それ以上のことも、それ以下のこともしない。
これが平凡なセールスマンです。
意識の高いセールスマンは、
最善の倫理観を持って仕事をすることを望みます。
セールスをより多くあげる方法だけでなく、
よりよいサービスを顧客に提供する方法を探します。
すばらしいサービスを提供すれば、
期待以上の仕事だったと顧客に印象付けることができます。
最善の倫理観と行動を持ってセールスに臨むことは
あなた自身の安心に結びつくことなのです。
私の長年の友人で師匠でもあるダン・ケネディーは
高い倫理観と誠実な態度が長期的な成功のために
最も重要だと語っています。
「起業家が自分の信念についてオープンに話すことはあまりない。
だが私の知る成功者はほぼ例外なく固い精神的信条を持っており、
信念を持って行動している。
私の信念は4つ。それは
1.人生には計画と目的がある。
2.私たちは何かを学ぶため、
何かを成し遂げるためにこの世に生まれた。
3.豊かに生きることが私たちの目的であり、
そうした人生が用意されている。
4.仕事を一定の範囲内に絞れば十分に成功できる。」
ダン・ケネディーはこうも言っています。
「良い結果が出ることを固く信じていると、
困難な局面、自信喪失、恐れ、批判、否定的な態度、
その他どのような障害をも切り抜けられるようになる」と。
ここで重要なのは、セールスパーソンが目標達成を目指すとき、
それは人を豊かにすることによって達成されるべきであり、
人を犠牲にしてはならないことです。
自分の行動の責任は自分で取らなくてはいけません。
ミズーリ州のボーイタウンの創始者、
ウィリアム・F・ジェームズは言っています。
「成功に必要なのは、ただ3つ。
普通の知性、決意、100パーセントの誠実さだ。
誠実さに段階はない。とことん誠実か、不誠実か、のどちらかだ」
困ったことに、自分の信念が何なのか分からない人が大勢います。
子どもの頃、私たちは嘘を言ってはいけない、
正直が一番だと教えられます。
しかし残念なことに、今の子どもたちは
嘘をついている大人が何の咎めも受けない姿を
映画やテレビ、現実の世界で見ています。
本当のことを言うと周りの人を慌てさせ、
罪に問われることさえあることに気づいているのです。
多くの人が面倒や衝突を避けようとして
そして、問題を引き起こすまいと
本当のことを語らないようになっています。
本当のことが語られるのは、
それが誰にとっても得になる場合だけです。
私たちは世間の期待に応えるために
知らず知らずのうちに真実を言うことを避けることがあります。
セールスパーソンはセールスのために真実を
拡大解釈する時があります。
時に真実を語り、時に語らないのは深刻な問題です。
これではモラルと倫理が曖昧になってしまいます。
モラルや倫理を失う時、
私たちは自分自身の本質をも失っているのです。
真実を語らなくなる時は、自分の品位をも失っているのです。
自分を信頼できないと、他人を信頼することはできません。
こうした残念な状態では、安心や幸せ、
ましてや成功など絶対に訪れることはありません!
がんばりましょう。
リー・ミルティア