ディズニー化#2:細部までこだわる




From:リー・ミルティア

ビジネスを「ディズニー化」する2つ目の鍵は細部にまでこだわることです。ウォルト・ディズニーは細部にこだわることで有名でしたが、従業員にも同じこだわりを持つよう命令しました。

どんなビジネスでも細部にまでこだわるべきです。たった1つ些細な事を見逃すことが終わりに向かう始まりになります。どんな些細なことにも頑としてこだわるべきです。

ディズニーワールドにある『美女と野獣』のお城の「ビー・アワー・ゲスト・レストラン」の天井装飾は、一般的によくある小円盤状のバラの花の装飾文様の代わりに、(より費用と労力がかかる)ビーストの小さな肖像彫刻を散りばめたそうです。

意識してそうしない限り、ゲストの70パーセントからおそらく90パーセントは天井を見上げることがないのにです。ディズニーはなぜそんなことをしたのでしょうか?


4つの理由があります。


1. 10パーセントの人が上を見上げて「それに気づく」からです。

おそらくその10パーセントが最も貴重で熱心な顧客です。そういった顧客にとっては細部が重要なのです。“あなた”の元に繰り返し戻ってくるリピート顧客です。

あなたのビジネスは数世代にわたる家族を顧客に持っていますか?現在ディズニーには数世代にわたる家族(子ども、親、祖父母、曽祖父母)がやって来ます。あなたのビジネスは顧客が数世代にもわたってファンでいてくれるよう、細部にまで十分気を配っていますか?


2. 顧客を教育すれば、より多くの人が細部にまで注意を払うようになり、それを気にかけて評価するようになります。

ディズニーは顧客を教育しています。実際私に上を見上げるように指摘しました。公式ファンクラブのD23マガジン、ディズニーファイルマガジンでニュー・ファンタジーランドの魅力を細部まで気づくようわざわざ説明してくれました。

あなたがビジネスで提供している細部をクライアントにどのように教えていますか?ニュースレターを配信していますか?(していなかったらすべきです。)細部にまで及ぶ不屈の情熱を売り込んでいますか?


3. ビジネスにも因果応報のカルマがあります。

自分ができる最小限のことをすればそれなりの結果しか得られません。なぜ失敗するのか?その主な原因の1つは苦労せずに成功しようとするからです。最小限のサービスしか提供しないで「なぜクライアントは戻って来ないのだろう?」と考えているからです。

最近私は修理業者を家に呼んで乾燥器を修理してもらいました。家に来た技術者はプレスのきいた制服を着ていて(午後2時でそれまでも仕事をしていたはずなのに)、玄関にマットを敷いて靴を拭きました。

タオルを敷いてその上に工具箱を置き、特別なマットを敷いて乾燥器を移動しました。床に傷をつけないためにです。ここで一言言っておきますが、乾燥器は地下室のコンクリートの上に置いてあります。

なのに、その技術者はわざわざマットを使いました。自分がとる行動の1つ1つについて正しい「レベル」は何かを決めることが重要です。


4. ウォルトはかつてこう言いました。「私しか気づく人はいなくても、する価値があることがある。ヤル気を出すためには仕事に誇りを持つ必要があるからだ。」

それを私はこう言い換えています。「自分がすることに誇りを持たなければならない。他人の評価がどうであれ、少なくとも自分はそれを気持ちよくできなければならない。」他人の評価を気にしていると、私のサービスが本来持っている力を発揮できなくなります。

私が提供しているサービスには心理学的に意味のある些細なニュアンスに気づく人はほとんどいません。たいていの人はそれを当然だと思っています。畏敬の念を抱いてスタンディングオベーションをしてくれる人なんてめったにいません。

私は『スター・ウォーズ』の大ファンです。オフィスにヨーダ(大いなる知恵のメンター)が「やるかやらないかだ。お試しはない」と言っているポスターを貼っています。私達は細部にまで注意を払うべきですよね?

-リー・ミルティア

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