社長の仕事術 2018/08/08

「あなたはゲームチェンジャー?」




リッチ・シェフレン

ナビゲーターの中谷です。


「医療法の一部が改正するらしいですよ」

その話を聞いてから少しして医療広告ガイドラインが公布され、平成30年6月1日から新しい法律が施行されました。おかげで治療に関わるホームページ制作の内容を大幅に見直すことに迫られることになって、バタバタするはめになってしまった(笑)ガイドラインの中身はかなり厳しいもので、今までの業界のやり方が一変してしまう可能性もあります・・・。

この話は、異業種の人も心に留めておいたほうが良いんじゃないかな、というお話なので、、、


6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金


関係している人には必ず知っておいて欲しいのであらかじめ先に言っておくと、このガイドラインに違反したり、是正命令に従わなかった場合は捕まります。

さらに「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」もそうなんですが、行政処分として「規定による病院又は診療所の開設の許可の取り消し、又は開設者に対し、期間を定めて、その閉鎖を命ずることが可能である」とあるので、いわゆる営業停止とかそういった話になります。

ということは、捕まるだけじゃなくて違反してしまうと食いぶちまでなくなってしまう可能性があるということ。関係者の方は特に高をくくらないほうが良いかもしれません。


今までの手法が全部ダメ!?


あなたが嘘をついたりとか、過剰に煽ったりしてるわけじゃなく、マーケティングを真面目に取り組まれているところの方が大半なのはわかってるんですが、それでも一部でメチャクチャな広告やLPをしていた人が居たのも事実。その人たちが起こした問題で、医療に関する広告への苦情が消費生活センターに寄せられることも多々あったそうで、それが今回の医療広告ガイドラインの策定に影響しているようですね。

その影響は僕たちが学んできたセールスライティングで王道とされている手法をことごとく潰すことになっていて、正直なところ消費者とって本当に利益になるのかな?と疑問に感じる部分もないわけじゃない。。。

噛み砕いていくつか省令の一部を交えて紹介したいと思います。


こういうのがアウトに


そもそも大前提として「ウェブサイトが広告」として明確に定義されました。

これがどういうことかと言うと、今までもチラシなどの広告では気をつけていた表現などがホームページ上でも明確に使えなくなったということ。。。ある程度簡単にお伝えすると・・・

「体験談」が禁止

『一 患者その他の者(次号及び次条において「患者等」という。)の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告をしてはならないこと』

いわゆるテスティモニアルとかお客様の声と言われる表現が禁止になりました。お客さんが最強の営業マンと言われたりもするぐらいですし、体験談なんかは証拠としても有効なので、これが使えなくなるのはかなり痛いですね。

「ビフォーアフター」が禁止

『二 治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告をしてはならないこと。』

使用前・使用後みたいな、これも証拠としてかなり有効な見せ方が禁止になってしまいました。多くのホームページで、この比較というのは行われていると思うので、それらがすべてダメになったと思うと結構きつい。

「他社比較」が禁止

『一 他の病院、診療所又は助産所と比較して優良である旨を広告してはならないこと』

これも証拠としてはかなり重要な「実績」の表示ができなくなっています。○○○件の治療実績なんて表現は、競合と比較して優良であると言ってるのと同じなのでアウトってことみたい。

ついでに推薦文なんかも、この部分でダメだという判定になるみたいです。

「本当に消費者のためになるんかな?」と思うような内容であるのも確かですが、規則には逆らえないので、できる範囲で顧客のためにやるしかない。


ピンチはチャンス


今回のこの話を聞いてみて、あなたはどう思ったでしょう?自分の業界でもし同じようなことが起きたとしたら?

「何にもできないやん・・・。」

と失望する人がいる一方で、ここがチャンスとばかりに攻めに転じる人が居るかもしれません。今日お伝えしたいのは、そういうところ。。。

こういう法律のような誰にでも等しく影響があるような規制が入った時に、どう考えるかが大事だってこと。そうして、今までとは違ったやり方や新しいやり方を取り入れることで、市場の状況やあり方を一変させてしまうことも可能です。そして、そんな人達のことを「ゲームチェンジャー」と言います。


今回のような事態は、どの業界でも起き得ることですし、これからは本当の意味でちゃんとマーケティングできる会社しか集客できなくなるんじゃないかな?とも感じました。だからこそ、あなたもゲームチェンジャーとなるべく、既存の発想にとらわれずにマーケティングに取り組んでもらえたら嬉しいです。


P.S.

詳しい話は、専門家の意見を取り入れてやった方が無難。リッチが言うように、こういう場合にこそアウトソーシングすることが大事だと思います。


参考

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html

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