歴史
2017/10/25
自由の戦士・アメリカ
マッカーサー解任
黙れと言われて、黙るマッカーサーではない。
トルーマン大統領を「ミズーリ州のジャガイモ畑の百姓」と見下していたマッカーサーは、大統領(全米軍の総指揮者)を公の場で批判しだした。
怒り狂ったトルーマン大統領はマッカーサーを解任し、本国アメリカに戻れと命令する。吉田茂首相が泣いた「マッカーサー解任」である。
戦線は、38度線を境に休戦状態に持ち込まれた。朝鮮戦争で使用される米軍の物資調達で日本の製造業が劇的な復興をし、日本経済は息を吹き返した。
反共ムード一色の米国
米政府及び米国民は、共産主義の凶暴さをまざまざと見た思いであり、反共ムードが米社会を支配してゆく。
共産主義者とそのシンパと疑われた人たちを、残酷なまでに弾圧した「赤狩り」が、さらに米国民の恐怖と憎悪を募らせた。米国民は、世界中の共産主義と戦わなければならないと認識したのである。
ベトナム戦争にアメリカが深入りしてゆく背景には、僅か2年間の反共・朝鮮戦争で5万4246名もの米将兵が戦死した悲劇があった。
朝鮮戦争従軍記念碑は、首都ワシントンに建てられている。
西鋭夫著『日米魂力戦』
第2章「アメリカの怨霊・ベトナム」−10