富とお金 2018/04/13

リスクのある投資からは早めに手を引こう




私が経営に関わる会社では鉱山株に投資している。私は採鉱についての知識は全くないのでその株は売却し、私自身がもう少し理解でき有望だと考えるインターネットマーケティングに出資するようほかの経営者らを促してきた。

私がそんなことを言い始めた頃から、その鉱山会社はとてもいい業績を出し始めた。私が口をつぐんで株を所持し続ければ、金持ちになれるということだ。

果たして、私はそうしただろうか?

逆に、今までよりもさらに強くその株を売却するべきだと主張した。今調子が良いのならば、おそらく売却によってかなりの額を手にすることができるだろう。

私としては、
非常にうまくいっているが何もわからないビジネスよりも、
そこそこの業績でもある程度理解できるものに出資したいのだ。

私は以前にも、このことについて触れたことがある。自分の知っている分野や人物に投資をするという話だ。しかし、もし冒頭で触れたような知識も乏しくリスクの高いビジネスにお金をつぎ込んでしまったら、とにかくそれを現金に変えるチャンスを狙うことだ。そして、それがやってきたらすぐに飛びつき、「もしかすると、損をするかも」などと考えてはいけない。


リターンが確実なものだけに投資していたら今頃は…

私が避ける投機には2つのタイプがある。

1つは大博打、もう1つは未知への投資である。

大博打とはリスクの高い投資であり、採鉱などがそれに当たる。石油採掘も同様である(このことについてはまた別の機会に話そう)。

未知への投資とは、聞こえはいいがその分野についての知識をほとんど持ち合わせていないということだ。

大博打と未知への投資、これら2つが合わされば、あなたは確実に災難に見舞われるだろう。

私自身、大博打、または未知への投資でうまくいった試しが1度もない。しかし、かろうじて災難をまぬがれた話ならすることができる。それは政府が携帯電話の基地局をオークションにかけたときで、私と知人のJSNはそれを落札するチャンスを狙っていた。入札資金を捻出するために、多くの有限パートナーシップが設立されたものだ。オークションで落札できれば、瞬く間にお金持ちになれる。少なくとも、それがこのオークションの売り文句であった。

そして、良い知らせが舞い込んだ。私たちの入札権が最終候補のリストに載ったというのだ。私たちにその入札権を売ったJMがそれを伝えるために電話をしてきた。出資した1万ドル(100万円)は、やがて100万ドル(1億円)に化けると言う。

「私は今すぐそこから10万ドル(1000万円)をもらって、オークションから手を引くよ」とJSNは言った。

「まさか本気じゃないだろう」、JMは言葉に詰まりながら返した。

「もちろん本気さ」とJSNは答える。
自分より経験豊富なパートナーの意見を聞くべきだと思った私は彼に同意した。

JMは正気の沙汰ではないと言ったが、私たちは最後まで意見を貫いた。そして、彼が口ごもりながら、10万ドルの支払いは難しいことを認めると、

「それならば5万ドル(500万円)もらおう」とJSNは冷静に言い返した。

最終的に、私とJSNは5万ドルを2人で分け合うことになった。そして、その後に何が起こったかというと、私たち以外の人たちの手元には何も残らなかったのだ。

私はリスクのある取引は好きではないし、チャンスがあればそこから喜んで手を引く。

もちろん、世の中には大博打や未知への投資で大金を手にした話はたくさんあるし、そのうちのいくつかは実話だろう。あなただってスタートアップのベンチャーに訳も分からず投資して大金持ちになった人を知っているかもしれない。

あなたがそういった話を好むのなら、いつか必ず高いリスクの投資をやろうとするだろう。私のアドバイスは、やってはいけないである。目隠しをした状態で富を得た人が1人いたとしても、ほかの100人はちゃんと自分の目を開き、ビジネスを見据え、従来のやり方で富を築いているのだ。

あなたがよく理解していないリスクの高い投資にはまりかけ、そこからまだ逃げ出せるチャンスがあるのならば…ぜひそうした方が良いだろう。

マーク・フォード

                Presented by インベストメントカレッジ

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