社長の仕事術 2018/07/22

お前はクビだ!


From:ダン・ケネディ

しばらく前の話ですが、ドナルド・トランプは2327番目のハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの星の授与者となりました。

その星型プレートがまだ乾ききらないうちに、彼のテレビ番組は突如として打ち切られましたね。NBCから電話がかかってきて、「お前はクビだ!」と言われたそうです。

人生とはそんなものですよね。

トム・モナハンが言っていましたが、彼は一夜のうちに大成功を収めた世界的にも有名な青年から、一気に愚か者へとなり下がってしまったそうですよ。私は少なくとも実際にクビになったことは一度もありませんが、そうなるべき状況に陥ったことは何度もあります。しかし、私は経営者でもあるので、自分をクビにしてしまったら仕事をする人がいなくなってしまいますからね。私は屈辱だって何度も味わっていますよ。破産手続きのために裁判所に出廷したことも、ある事業者団体から追放されたことも、離婚届を突きつけられたこともありますからね。

多くを成し遂げている人は誰でもある時点で一度以上は痛い思いをしているし、不公平でひどい扱いを受けることもあります。最も人気があった王様から知る人もなき社会ののけ者にまでなり下がり、本当に最悪の日々を送る時期があるのです。しかし、その後運命は好転しますよ。

マイケル・アイズナーはディズニーのルネサンス(復興時期)を率いたリーダーでしたが、その後王国から追放されました。同じような経験をしたCEOは彼のほかにもたくさんいますし、今後も同様のことは起こるでしょうね。

栄光の座から引きずり下ろされるという話はたくさんありますが、私はほとんど興味がないですね。しかし、一般大衆やマスコミはそのような恥辱の転落劇が非常に嬉しいようで、集団になって非難の声を浴びせたり冷笑しているのがここまで聞こえてきそうですよ。

人生の転落話にはお涙頂戴ものも多いですね。それは人の愚かさ、器の小ささ、傲慢、強欲、自制心のなさの結果であるのに、当事者はそれらを何度も考えあぐねては涙に暮れるのですよ。

しかし、私たちが教訓を学べる興味深い人というのは、物事に動じず、素早く立ち直り、汚名を返上し、より優れた偉大な次の行動を起こせるのです。そのような人からは哲学や模範態度、また秩序立った実践可能なレッスンを学ぶことができますよ。見事に返り咲く話には、単なる成功談よりもはるかに多くの教訓が含まれているのです。

長い目で見れば、この「立ち直る力」というのは最も大切な特徴なのかもしれませんね。

どれだけ打たれ強いか。

どれだけ早く回復できるか。

どのように批判や屈辱の嵐を乗り越えるのか。

どれだけ巧みに改革できるか。

あなたが自分の特徴を何か伸ばしたいと思っているのなら、これらに取り組むべきですよ。そして、その方法のひとつは、小さなことから始めることです。つまり、毎日継続することですね。

多くの人はすぐに脱落してしまいます。数時間か数日で簡単におじけづいて尻込みしてしまうのです。

彼らは簡単に妥協し課題を投げ出してしまいますよ。攻撃を受ける前から逃げに入っているのですね。なぜもっと成功できないのかと訝しがりますが、臆病な上に打たれ弱い人だからですよ。

-ダン・ケネディ

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