どうぞ他を買ってください。


From:西埜巧祐
@心斎橋のスタバより・・・

「どうぞ他を買ってください」

ある経営者が、堂々と言い放った。しかも、TVで。見た人ばびっくり。もちろん寝耳に水だった、従業員もいるはず…。

あなたは、こんな言葉を、お客さんに言えるでしょうか?あるいは、部下がいるなら言わせることができるでしょうか?むしろ、言うこと自体を考えられるでしょうか?

賛否両論あるでしょう。でも、結果として、その経営者が売っている商品は売れました。なぜか?ここに私たちが学ぶべき教訓があります。


「私たちの車よりも、良い車があるのなら、どうぞそちらを買ってください」


これを言ったのはクライスラーの元CEO。リーアイアコッカ。類い稀なリーダーシップで、クライスラーの倒産危機を救った経営者として、有名です。もしかしたら、あなたも聞いたことがあるかもしれません。というのも、ダン・ケネディは、本や講演で彼のことを引き合いに出すからです(だから、私も知っています)。

普通の車のディーラーさんや、自動車メーカーの社長は、どんな話をするでしょう?私は車を持っていないので知りませんが、おそらく…

「この車のエンジンは、、、」
「デザインは、、、」
「最新式の、、、」

という感じじゃないでしょうか。いやいや正しいです。エンジンが良い。デザインが良い。機能が最新式。このように、ベネフィットを中心に言うのは正しいです。ただ、セールスで大切なのは、ベネフィットよりも前に、考えるべきポイントがあります。それは・・・

『商品・サービスに、
 ”本当に””本当に””本当に”
 自信を持っているか?』


極端な話、この商品を買うなんて信じられない!と言う気概を持っているか、、、と言うことです。誰が言ったか忘れてしまいましたが、セールスとは情熱の転移であると言った人がいます。非常に良い言葉だなと思います。

確かに、セールスライティングやマーケティングの世界で、「こう言えば相手に響く。欲しくなる」と言うテクニックはあります。ベネフィットの書き方なんていうのも、そうですよね。

では、ベネフィットを作れたとしましょう。そのベネフィットを伝える相手が、申し訳なさそうに話していたら、、、何も伝わらないですよね。これは、話して売るのも、セールスレターで売るのも、どちらでもそうです。


確信は相手に伝わります。
相手に伝われば、相手もその気になります。
その気になれば、商品も売れていきます。


僕はリーアイアコッカさんの、このエピソードを知った時、商品に関する自信が伝わったから、売れたと思いました。

どんなに良いテクニックがあったとしても、結局は心の持ちようだと思います。その心の持ちようで、あなたの商品が売れるかどうかは、決まってしまいます。特に、セミナーとか、文字ではなく、話す言葉を通して売るものは、そうです。顕著に現れます。

なので、テクニックで売るのもそうですが、このような部分も考えてみる価値はあると思います。リーアイアコッカさんが、この言葉をテンプレートのように使ったから、売れたわけじゃありません。

この言葉を通して、商品の良さに関する自信が伝わったから、売れたのです。あなたのセールスメッセージで、商品の良さに関する自信を伝えるなら、、、何をすればいいでしょう?ぜひ、考えてみてください。

ー西埜巧祐

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