本気の願望を見極める①
From:リー・ミルティア
「本気の願望」はあなたのハート(心)が望んでいる事柄です。こんな人になりたい、これが欲しい、これを1番したいといった事柄です。こういった「本気の願望」を見極めるのは簡単なことだと思うかもしれません。
でも、「自分は何を欲しいのかが分かりません。助けてください」と私は人によく言われます。このジレンマがどの年代の人にも影響を与えます。政治的、社会的、経済的違いはまったく関係ありません。
皆私に、自分がどうなりたいか、何が欲しいか、「もっと成長したら」何をしたいのかが分からないと言います。皆そういったことを探し続けているんです。
意味のない義務感
「本気の願望」は他人から押し付けられる目的ではありません。「すべきこと」「する義務があること」ではありません。「本気の願望」は心の底から望んでいる事柄です。自分の深い所に根差した強くパワフルな切望です。絶え間なく永遠に続く心の渇きです。体の芯を突き刺すような渇望です。
「本気の願望」を見極める簡単な方法は、それらが常に強い感情と結びついていることです。だから「本気の願望」を達成することは、人生で最もレベルの高い成功であり、最高の満足感と楽しみを味わうことができます。「征服力」は、「本気の願望」を実現するのに必要な絶え間ない努力と集中力を維持できる唯一の強力な力です。
ですが、「しなければならない」「する義務がある」といった理由で物事をすることがよくあります。本当にしたいと思ってそうするのではありません。義務感からするんです。罰則を恐れたり、仲間はずれにされたり、非難されたりするのが嫌だからするんです。
人生はとても貴重なものです。この世での滞在期間はあまりにも短いため、報われず達成感も得られないような物事に時間や労力を無駄にできません。もちろん、家族や友人や従業員や国に対する「義務を行わなければならない」時もあります。義務もそれが願望と一致していれば楽しんでできます。
私達は「したいこと」、つまり「本気の願望」を追い求めている時には常に「しなければならないこと」に遭遇します。それは当然のことです。義務の中には不愉快で難しくてお金がかかるものや、苦痛さえ感じるものもあります。でも、自分が行きたい場所に行けるなら、そういったことは苦にはなりません。
心から大学の学位を取りたくてたまらないのなら、嫌いな授業も受けなければなりません。スタイルが良くなりたいのなら運動をしなければなりませんし、体重を減らしたければ食事の仕方を変えなければなりません。
起業したいのなら、リスクを取らなければなりません。ですが、「本気の願望」を追い求めている間は、「しなければならないこと」が気になりません。なぜなら、支払う対価よりも報酬のほうがはるかに大きいからです。
「しなければならないこと」をしても「本気の願望」が達成できなければ、人生に不満を感じます。惨めだと思うことさえあるかもしれません。「本気の願望」、つまり「インスピレーションや喜びを与えてくれる物事」を追い求めている時にだけ、自分の内にあるパワフルな「征服力」が解き放たれます。
喜び、平和、バランス、静寂、幸福といったものが心の奥底から感じられます。心底からの願望を追い求めると、より幸せになれるのです。
仕事を仕事たらしめているものは何でしょうか?嫌いなことをしている時はそう感じます。大好きな何かをしている時には、たとえそれが精神的にキツく感情的に辛い時でも努力を惜しみません。実際その状況が楽しいとさえ言うかもしれません。
楽しい活動でいっぱいの毎日を送るには、自分の本当の願望が何かを知る必要があります。何かを欲しいと思っても、心の奥底で本当は望んでいなければ、それを手にいれることは絶対にできません。
ハートが望んでいる願望は何ですか?
ハートが1番望んでいる願望が何かを知っていますか?
その願望を実現するために何をすればよいかに気づいています
喜んでその対価を支払うつもりですか?
たとえば、公認会計士になりたいと仮定しましょう。ご存知のとおり、その願望を実現するには、そのためのカリキュラムをすべて受講して試験に合格しなければなりません。そこで自分にこう自問します。
「自分は公認会計士の勉強ができるほど頭がいいだろうか?必要な知識は授業や講座や本やセミナーで得られるだろうか?メンターに教えてもらったり、インターネットで検索したりできるだろうか?」
これらの質問に自信を持って「はい」と答えられるなら、公認会計士になるという願望を達成する能力があるのは明らかです。次に自分の能力を使って既存の知識はもちろん、何でも学習しなければなりません。
こういったことすべての触媒になっているのは「本気の願望」です。既に目標達成に取り掛かっている場合は別ですが、何カ月も何年も同じ目標を抱いて、その実現方法が分からずに具体的な行動に移せないでいるのなら、 それは「本気の願望」ではありません。
心の奥底にある「本気の願望」まで掘り下げていってそれを白日のもとにさらすのは――少なくともそれを理解することは、少し難しいことです。フラストレーションもたまります。感情をコアレベルまで掘り下げて対処することに慣れていないからです。
そこで私は「本気の願望」を見極めるのに役立つ測定装置を考案しました。この簡単な評価装置はハートの願望を見つけて理解するガイドとして役に立ちます。
それは、自分が所有したいものやしたいこと、経験したいことやなりたい人、人生のいろいろな分野で達成したいことなどのすべてが分かるようになっています。また、そういった願望の相対的な強さの評価に役立つ「本気の願望の尺度」も考案しました。
本気の願望を見極めることができる、ある質問ゲームを考案しました。
これは次回お話しますね。
-リー・ミルティア