静岡和牛
FROM 高木 仁也
自宅プライベートオフィスより
いきなりですが質問です。
あなたの目の前には味も値段も全く同じ「静岡和牛」と「松阪牛」があります。このうち、あなたはどの選択肢を選びますか?
①静岡和牛
②どちらでもいい
③松阪牛
もう一度言いますが、値段も、味も全く同じ牛です。
この質問を実際に1000人の人に実施したそうなんですが、結果は、、、
①静岡和牛;3%
②どちらでもいい;25%
③松阪牛;73%
という結果になったそうです。
僕もこの選択肢だったら松阪牛を選びますね。有名だし、どうせ食べるなら有名な方がいいし、松阪牛の方が美味しいだろうと(味は一緒って言われているんだけど)。
あなたはどの選択肢を選んだでしょうか?
もしかすると静岡牛を選んだ方もいらっしゃるかもしれません。実際に静岡和牛は牛肉業界では有名だそうで、京都で行われた和牛の品評会では、最優秀賞を取るほどの和牛だったそうです。
もちろん、その品評会には松阪牛も出場していたのですが、静岡和牛が品質では1番だったそうです。
話には続きがありまして、その後に牛のセリがあったんですね。実際に品質を評価した後に、評価した牛を購入する時間です。
最高の賞をもらった、品質で1番だったのは静岡和牛でした。なので、1番高額で購入される牛肉も静岡和牛。と思ったら、、、
実際に1番高額で購入されたのは松阪牛だったんです。
品質が1番だということは、品評会で明らかになっているはずなのに、松阪牛が1番高い価格で購入されたというのです。
この話を聞いて「いい商品だから1番高く売れる」というわけではないんだな。と改めて思いました。
いいサービスだから、高く売れるというわけでもないし、美味しい料理だからといって、売れるとは限らない。事実、最高だと言われた牛が、賞に負けた牛よりも値段が安いんですからね。
いい商品だから売れる。というわけではない。
売れるからいい商品なんだ。ってことですね。