歴史 2018/03/15

米国は日本を守るのか


日米不平等条約

第9条で「軍隊」を持っていない日本、持ってはいけない日本が、無差別爆撃と原爆(大量破壊兵器)2発で国土を廃墟にしたアメリカとなぜ軍事同盟を結ばされたのか。なぜ軍事同盟を結び得るのか。

海に囲まれながらも、航空母艦も原子力潜水艦も持っていない日本と、全ての武器を持っている軍事大帝国アメリカとの間に50年間も維持されているこの条約は、一目瞭然、一方通行の不平等条約である。

明治日本は徳川末期に欧米諸国との間に結ばれた屈辱的な不平等条約を懸命になって書き替えていったのだが、戦後日本は歴史を忘れてしまったのか。1960年に日本で市民革命が起こるかもしれないほどの流血の大乱闘の末、現行の不平等な日米安保条約が更新された。

憲法第9条で雁字搦めにされている自衛隊が枷から解き放たれ、国防軍になって初めて平等な「双務同盟」を結ぶことができる。その時には世界最強のアメリカと同盟を結ぶべきであろう。


アメリカの国益

ところで、強兵アメリカが弱民日本を守らなければならない道義的な理由はあるのか。

ない。

日本列島に米軍隊を駐留させているのは、アメリカの国益に合うからである。だが、日本の国益とアメリカの国益、「アメリカのプライド」と「日本の誇り」は、同じではない。



アジア・太平洋戦争(大東亜戦争)が日本完敗で終結した1945年の夏、マッカーサー元帥が厚木に降り、日本占領を始めた。マッカーサー自身が愛国心に燃えた戦士だったので、日本人の愛国心の強靭さを理解した。

このマッカーサーの理解こそが、6ヵ年半の占領で実行された日本弱民化の原点である。誇り高き日本人を無防備にし、精神的にも臆病にすれば、太平洋はアメリカの溜池となり、アジア全土もアメリカの文化・経済植民地にできると読んだマッカーサーは、強靭な日本人をどうすれば弱くすることができるのかと考え作り上げたのが、国防責任を捨てさせる第9条と道徳観皆無の教育基本法だ。


日本弱民化政策

一億弱民化は「平和教育」と名づけられ、誰も平和に反対することはできず、この国籍不明の教育が戦後60年間我が者顔で横行している。

日本の平和教育崇拝者たちは、日本嫌いの近隣諸国と同調して、「国」を潰せば日本が平和になると錯覚し、その売国行為を「進歩的」と勘違いし、若者たちを懸命に洗脳した。

日本の大学にも資本主義の恩恵をドッサリ受けているにもかかわらず、日本攻撃をしている隠れマルクス主義者が今でも大勢いる。


属国教育

敗戦は「悪」だったのだろうか。日本が「悪い」から、負けたのか。

勝てば官軍の米軍は、賊軍日本に命令を下した。

日本人であることを恥ずかしいと思え。日本的とは「劣悪、残酷、下品、野蛮、非科学的」であると教えろ。「君が代」は戦争への行進曲であるゆえ、歌うな。「日の丸」は侵略戦争の軍旗であるゆえ、掲げるな。日本史もアメリカから見た歴史を教えろ。武器を持つな。正当防衛のためにも、戦うな。

絶望的な敗北感と命を脅かす飢えに苦しむ日本は、「属国教育」を始めさせられた。

第9条が存在する限り、日本の「戦後」は終わらない。



西鋭夫著『日米魂力戦』

第4章「国の意識」の違い –6

関連記事