習慣 2016/09/13

ケント・ギルバート:外国人だから言える日本のスゴさ Vol.4


ケント:
日本は開国した時点ですでに大国だったのです。
10年以内にすでに先進国入りをしていました。
当時の識字率を見てると、ヨーロッパやアメリカは3割とかそんなものですよ。
ヨーロッパはもっとひどいかもしれない。韓国はゼロに等しい。
ところが日本はほぼ全員字が読めたのです。
ですから、あっという間に全国民が富国強兵のスローガンを使って
近代化することができたのです。

その後ロシアが南下してきて、満州とか韓国を取ろうとした時
日本はロシアと戦争して勝ったのです。
これには西洋の諸国はびっくり仰天。
まさか黄色人種が、西洋人に勝てるだなんて。びっくりしました。
だから、日本はすでにその時から大国なのです。
そこでちょっと頭でっかちになってしまい、いろんな過ちを犯して
第二次大戦では見事に負けました。
その辺の詳しいことを知りたければ、歴史の本を読んだり、
私の本がたくさん出ていますから買ってください。

ところがその戦争が終わった後で、マッカーサーたちGHQが
洗脳政策を繰り広げたのですよ。
これはウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムと言います。
洗脳政策で、マスコミを使って日本人に自虐史観を植え付けるのが目的なのです。
最近その一次資料も出てきました。
私もそれについて、本を2、3冊書いてます。

今、日本人はプライドをなくしているのです。
日本が大国だと思ってないみたいですね。でも大国なのですよ。
私が日本に来た時に、日本は人口が世界で第2位になったのです。
また人口密度は世界一だった。
今はね、人口は第二位ではないですね。
とは言っても、1億2500万人。これは決して小さい国ではありません。
なぜならロシアは5,000万人ぐらいです。
フランスも同じくらい。ドイツだって8,000万人でしょう。
日本は人数もそうだし、識字率や教育程度は世界一のクラスに入ります。
平和だし、長い歴史の中で、第二次大戦以外に戦争もありません。
で、道徳の水準も高いのです。

ついこの間事件がありました。
韓国とのサッカーの試合が終わった後、韓国の選手がテーピングを取り
そのままピッチに捨てたのです。
それを日本のチームが猛抗議しました。日本ではこれはあり得ないですね。
日本の場合、サポーターたちが自分の席の周りのごみを袋に入れて
持ち帰るのです。
これはアメリカでも考えられない話です。
ブラジルのワールドカップの時にも、外伝で広く報道されましたね。
このように、人に対する気遣い、空気を読む、気が利くというか。
英語になかなかならないような表現ですね。
日本人にはこれがあるわけですよ。
アメリカの個人主義も素晴らしいものではありますよ。
しかし、日本は個人主義でも集団主義というわけでもないのです。
要は、自分は自分だけれども、みんなと一緒に生活をしている。
人に迷惑を掛けないのが美徳であるとか、そういうのがしっかりある。
これはとてもありがたいですよね。

当然中にはそれを守っていない人もいます。
どこの社会でも逸脱してるやつはいますからね。

日本には性善説がありますよね。
日本国内だと性善説は通じます。
性善説って分かります?
性善説というのは相手が良い人だと考えること。
相手は良い目的でこっちに良く行動してるというふうに推定すること。
しかし国際関係となりますと全く通じない考え方なのです。
日本が悪いんだって言われると
「そうか、悪かったのか。すいません」とすぐ謝る。
謝らなくて良いのに。
別に悪くなかったかもしれないし。
今はそれを悪用してる近隣諸国があります。
名前はあえて言いませんけれども、泳いではいけないけれども遠くはない。
そういうような国があるのです。
これが日本の外交の大きな妨げになっているのです。
日本の良いところは実は、外交においては悪い影響を与えるのです。
謝れと言われたら謝る。謝らなくても良いのに。
相手が嘘をついてもそれを追求しないとかね。
それから水に流してはいけないものを水に流してしまう。
そのような傾向があるのです。

今の外交においてはそれが邪魔になっています。
ただ安倍政権になってからは、安倍さんもアメリカの大学行ってますから
よく分かっていますし、おじいさんもお父さんもね、政治家だったものですから
分かっているのですよ。
それでも私はまだ不満ですけれど、しっかりと日本の立場を世界中に訴えている。

国民は洗脳政策による自虐史観をしっかりと植え付けられている。
日本は駄目な国だとは言わないけれども
愛国心を表現しては駄目だと思ってるのです。
愛国心は持っていますよ。持っていますけども表現しては駄目だと。
それから憲法が変な憲法だっていうのは分かっているけども
憲法改正とまでは言わない。
理想的なものではないけども良いんじゃないかっていう感じですよね。

その辺、安倍さんはしっかりとやるべきことをやろうとしている。
少し保守的というか、そういう自虐史観に洗脳された人たちからは
「安倍さんはなんだよ」と思われる存在になっていますよね。

日本の政界、政治というより、今は日本国の在り方自体が問われています。
でもそれを考えたくない人も多いので、その辺も私は本に書いたりしてます。
ここで推理番組をやっても仕方ありませんが、日本はもう戦後70年も過ぎました。
日本は、今までアメリカについていくだけで良かったのですが
これからは日本自体はどうしたら良いのかを考え直す時代に
到達したんじゃないかなと思います。

ロイス:
日本において、将来的にどのような役割を担いたいと考えていますか?

私は総理大臣になればと言われるけれど、市民権もありません。
私はオブザーバーで評論家という立場で、ずっと日本とアメリカの
どっちがどうだっていうことを楽しんできましたからね。
今後もそれを続けると思います。
非常に曖昧な答えですが、特にこれといった物はありません。
その内年老いてしまいますね。まだ若いですけれど。

ロイス:
はい、まだお若いですよ。

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