お金はどこからやって来るのか?


From:ダン・ケネディ

私は常に、ビジネスを分析することは大切であると話しています。あなたの顧客の中で、本当に自分に利益をもたらしているのは誰なのか、また、そうでない人物は誰なのかを見極めることはとても大切です。そして、もちろん前者のほうを多く獲得する方法を見つけてください。

“A”グループに入る顧客は誰ですか?彼らのことはどのように集客したのですか?そして、どのような経過で彼らは”A”グループのリストに入ったのでしょうか?

これらの質問にしっかりと答えを出していくことで、より良い外部マーケティングに繋がります。(訳注:外部マーケティング=external marketing、広告、ウェブサイト、ブログ、ソーシャルメディアなど、企業が顧客に対して行うマーケティングのこと)

どの顧客に費用を費やすのか、オファーを出すのか、見返りを与えるのか、どの顧客をしっかりと認識して大切にしていくのかを見直すことにより、内部マーケティングの向上に繋がり、純利益も上がることでしょう。(訳注:内部マーケティング=internal marketing、企業などが従業員を顧客に例え、「働くことの素晴らしさ」という商品を彼らに売り込み、それにより会社全体の環境を良くして利益に繋げようとする、企業内部に対して行うマーケティングのこと)

私の資産運用グループ会員の一人が、あるミーティングの後、かなり長い時間をかけて精密な分析を行いました。この分析によると、利益のうち97%は顧客の上位50%にあたる人々から生まれており、下位50%の顧客からはたったの3%しか利益が生まれていなかったことが分かったそうです。

残念なことに、その分析から得る答えはというのは決して簡単に理解できるものではありません。下位50%にいる顧客が上位50%に入ってくれば、それを追跡し、また分析しなければなりません。下位から上がってくる顧客と、ずっと下位にとどまる顧客とでは何が違うのか、それらの違いからどういったことが予測できるのか。これは後にとても貴重な情報になり得ることは確かでしょう。

私が主催するゴールドグループのVIP会員であるジョン・デイヴィスは、この分析にかなりの時間を費やしました。そしてその分析結果を、内部マーケティングと外部マーケティングの向上に役立てています。私は、自分が過去に行った分析結果をもとに、自分の顧客に関する理解を深めてきました。あなたが上位50%の顧客か、下位50%の顧客かによって、私のマーケティング戦略は変わってくるのです。

我々は、多くの人々の無能さを笑いますが、それは同時に恐れるべきことでもあるのです。すでに退職した年配の方に「あなたは年金や医療保険がどこからきているかご存知ですか?」と聞いてみてください。おそらく、3分の1の人々は「政府から」と答え、他の3分の1は「自分が今まで払ってきたお金から」と答えるでしょう。3人のうち2人は無知なのです。

会社員の方々にも聞いてみてください。「あなたのお給料はどこからきているか知っていますか?」80%の人は「自分らの商品を購入してくれる顧客たちから」と答えるでしょう。ほとんどの人々は、お金がどこからやってきているのか、全く知らないのです。

それは驚くべきことではありません。高校や大学で、お金がどこからくるのかなんて教えてくれる訳でもなければ、親が教えてくれる訳でもありません。先生や親にも、答えられないのですから。

しかしもっと驚かされるのは、起業家ですら自らが手にするお金がどこからきているのか知らないということなのです!


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