毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

社長の仕事術 2018/05/29

2つの決断にある大きな違い


From:ダン・ケネディ

今日は、異なる影響力を持つ、2つの重要な決断についての話です。

この、「恐れからくる決断vs勇気からくる決断」に関しては、いつかどこかで詳しく執筆するつもりでいましたが、ここで手短に書くことにします。

恐れから下されたすべての経営判断、経済的、個人的な決断は、悪い結果をもたらします。そして、もともと恐れていたことよりも、予定外や不意打ち、想定外からおこる出来事は、さらに悪い結果を招くものです。(戦略計画の手段として、良い意味で「重度の心配性」になるのはいいですよ。私がお話しているのは、恐れについてですからね。)

もちろん勇気の決断が、すべて良い結果になるわけではありません。そんなに単純なものではないですよ!しかし、好結果をもたらす決断をリスト化すれば、「恐れ」よりも「勇気」のほうが、はるかに長いリストになるでしょうね。もし、あなたが賭け事をするのが好きならば、勇気を出して堂々と行動することですね。

恐れや勇気から下される小さな決断も積み重なれば、蝶番(ちょうつがい)が大きなドアを開閉するように、多大な影響力を持つことになります。たとえば、価格設定や契約条件などはどうでしょう。ビジネスを改善するために、厄介な、または利益が出ない取引や顧客、クライアントを切ってしまうか、存続させるか、従業員を解雇するか。これらはタイミングが特に重要なので、勇気を持って決断することが大切なのですよ。

スーパーボウル(アメリカンフットボールの優勝決定戦)で、パント(攻撃権を放棄して守備陣側にボールを蹴り込み、陣地を守ること)を使って勝利を収めたチームはいませんね。しかし、ゲームのあいだにずっとフォースダウン・ギャンブル(失敗すると相手に攻撃権が渡ってしまう)を仕掛けても、勝てるわけではありません。オフェンスだけではなく、ディフェンスも重要ですからね。そして、そこにはいつもターニングポイントがあり、そこで度胸が試され、勇気ある決断が必要とされるのです。それはビジネスでも同じですからね。あなたは無謀にも、臆病にもなってはいけませんよ。

有名な成功談で、伝説にもなっている、勇気ある行動がありますよね。無一文で何としてもお金が必要だったスタローンは、それでも「ロッキー」の台本を売りませんでした。主演が彼ではないと言われたからです。最初に売らなかったことが、彼にとっては良い結果につながりましたね。
また、切羽詰まった状況から生まれる、勇気ある行動もあります。それで思い出すのは、フレッド・スミスですね。彼はラスベガスのカジノでクラップスに大金を賭け、瀕死のFedExを救いました。困難な状況を乗り越えて英雄となったジョン・F・ケネディも、「ボートが沈められたおかげで、英雄にならざるを得なかったんだ。」と言ってましたね。

もしニクソンが疑惑を断固否定し、国家機密を理由にホワイトハウスの芝生の上で録音テープを燃やしていたら…そして、弾劾に反対する勇気を持っていたら(のちにクリントンがしたようにね)世界は変わっていただろうと、多くの歴史学者が推測しています。ディズニーは、いくつもの勇気ある決断をして成功しましたね。ウォルトは、テーマパーク産業の専門家を一切受け入れませんでしたし、アメリカ同時多発テロ直後のマイケル・アイズナーは、役員会の反対を押し切り、ディズニー・パークを全て閉鎖しました。

大きな成功を収めているビジネスが、恐れから決断を下す経営者によって破壊されていくのを、私は何度も見てきました。しかし勇気によって台無しになるビジネスは、まだ見たことがありませんよ。

さて、これはとても重要な質問ですから、あなたも自問してくださいね。私は何に基づいて決断を下しているのだろう、恐れ?それとも勇気?

-ダン・ケネディ


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